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目黒区で新潟市美術館展を開催

新潟市美術館は今年で開館30年を迎えます。夏までは何度目かの改修工事のため夏まで休館中。その間の所蔵品を東京都目黒区が借り受け、企画展が開催されました。会期の終わり間際に散策へ行ってきました。

目黒の新潟市美術館展

JR目黒駅から渋谷方面へ坂を下り目黒川沿いを歩くと,区の施設が立ち並ぶ奥にひっそりと美術館が。

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筆者の出身地は新潟市の隣にあり、幼いころのお出かけは決まって市内の百貨店と美術館でした。新潟市美術館にはもう何十回と通ったでしょうか。当時はなんだかよく分かっていなくても,その頃観た作品ははっきり覚えていて自分でも驚きました。特に在郷作家の作品(佐藤哲三・安宅虎雄ほか)は意外と印象深かった。もちろん,ピカソやボナールといった世界の名品も素敵。

それにしても,この種の企画展はつい「中央/地方」といった視点が出てしまうものですが,以下ウェブサイトの開催概要にその影は少しもなく,「ある時代〔注:バブル期に相次いだ自治体美術館の建設〕を背景とした美術館とコレクションのあり方」「片方だけでは描けないこと」を追求する視点が貫かれています。最近は規模は大きくなくても、こういった独自の視点を備えた企画展が増えている気がします。

父によれば「美術作品はレプリカでなくオリジナルが大事であり,所蔵が東京であれ新潟であれ関係はない」とのこと。ごくまっとうでフェアな視点だなと思いました。

ただし会期最後の週末にもかかわらず,人手はとても少ない。ゆっくり鑑賞するには最適だったのですが…上野や六本木にある大型の美術館に巡回する海外の名品に人が殺到しているのと比べると、まったく違います。その点とても残念な気分を抱えながら会場を後にしました。

◎目黒区美術館 開催概要

http://mmat.jp/exhibition/archives/ex150411

◎新潟市美術館 ニュース

http://www.ncam.jp/topics/2369/

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